令和5年1月 本の紹介〔図書室〕

公開日 2023年01月01日

新着資料案内

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井の頭コミュニティ・センター図書室新着資料(三鷹市立図書館ホームページ)

  • 最近1か月間に井の頭コミュニティ・センター図書室で受け入れた資料をみることができます。
  • 新着資料を受け入れた日の翌日午前5時頃更新されます。
  • 井の頭コミュニティ・センター図書室の受け入れ後1年以内の資料及び雑誌・まんがは、井の頭コミュニティ・センター図書室でのみ予約と貸出ができます。

※新刊書とは限りません。古い発行年の資料で、新たに受け入れた資料も含みます。

本のひろば

図書部では、毎月「本のひろば」を発行し、おすすめの本を紹介しています。

本のひろば1月号〔No.288 2023.1.1発行〕より
 
水俣病闘争史

 今月のおすすめ 

書名/水俣病闘争史
著者/米本 浩二
出版社/河出書房新社

 

 最近読んだ本のなかで、自分がいちばん感銘を受けた本を紹介させて頂きます。

 1953年に、熊本県水俣湾周辺の一寒村で、多数の猫が死に、奇病といわれた患者のことが報道されました。20年後の1973年に、株主総会の場で水銀汚染源チッソの社長が土下座して、裁判で全面勝利し、国は法律を制定します。その紆余曲折を記録した壮絶な「水俣病闘争史」です。
勝利から半世紀が過ぎた2022年の夏に、生々しくもコンパクトにまとめられた新刊本です。

 自分が住む村の冷たい目線から、チッソ・水俣市・政府にいたるまで、すべてが患者の敵でした。
差別され、無視され、敵視され、切り捨てられた、文字通りの孤立無援状態です。まだ「公害」という言葉もありません。

 今の日本では、社会・政治・企業・世論が、弱者・被害者に対して寄り添うべきだという考え方は、当たり前の常識です。
この当たり前の日常も、水俣病患者たちが苦闘のすえ勝利してくれたおかげだと、つくづく思いました。

 闘った患者の言葉「水俣病になってよかったこともある。おかげで人に逢うた…。人間も好きになった」「このきつか躰で、人を恨めばさらにきつか。」

 読み進めるうちに、私が同じ職場で働いていた先輩の名前を各所に発見しました。
その先輩が、熊本で勤務中に闘いに参加していたことをはじめて知ったのも、ちょっとした衝撃でした。
いつもおおらかで明るく朗らかな先輩は、一言も水俣のことを私に話してくれませんでした。
いま会って聞けば、先輩は私に何を話してくれるのでしょうか? 先輩は、東京に住み、今もお元気です。

(図書部 T・K)

⇒「水俣病闘争史」の蔵書情報はこちら(三鷹市立図書館ホームページ)

今月のテーマ図書

1月のテーマ 「跳ねる(うさぎ年)」

図書部では、毎月テーマ本を決めて、図書室の受付(カウンター)付近に排架しています。

井の頭コミュニティ・センター図書室テーマ図書(三鷹市立図書館ホームページ)